【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第42章 下準備は正確に
[何ようだ、小娘]
出た瞬間のこの圧…でも電伝虫は少し吊り目になっていて可愛いな。
[用がないなら切るぞ、俺は忙しい]
『あぁ、待って待って!!』
[何ようだと聞いてやっている]
『お願いがあってかけたの』
[言ってみろ]
『公開処刑に七武海として招集された時、エースを助けるのを手伝って欲しい!』
[…何故だ。]
『必ず助けたい。親父様やみんなを信じていないわけではないけど、ミホークがこちら側に居てくれるともっと心強いわ』
[何故に、俺が小娘を助けねばならぬ]
『…理由はない。だから、私からの頼みよ』
[フッ、頼んでいるのに随分と高圧的なんだな。]
一瞬だけ表情が崩れ、笑っている。が一瞬で戻ってしまった。
[いいだろう…もとより俺は強さを求めているだけだ。海軍の言うことを聞く義理はない。ただし、手伝うのだ。それなりの対価を払ってもらおう]
『何を…お金とか?』
[金など余るほどある。そうだな…俺の島に遊びに来い。うまい酒を持って、そして俺の暇つぶしに付き合うこと。それが条件だ。]
『結構、死にそうな条件なんだけれど。』
[俺も裏切りがバレれば首を切られる。同条件でなければならんだだろう?]
『それは、私が剣術で死ぬかもしれないと分かっているのよね』
[どうだかな…]
『意地が悪い…いいわ。遊びに行って、貴方と暇つぶしに付き合えばいいんでしょ!』
[あぁ…いいだろう。交渉だ!]
ニヤリと笑うのはどこも同じなんだろう。ミホークも楽しみにしていると言って電話を切った。
『よかった…ッ本当に…』
エースを救える可能性を少しでも高められた。みんなが助けてくれる。私自身も精一杯能力を生かそう。
『絶対…助けるッ!!』
気が少しだけ抜けたせいか、眠くなって来た。が、雑務があるので寝るわけには行かない、眠気を覚ます意味も込めて、シャワーに向かった。
その日の朝刊。
〔火拳のエース 公開処刑まであと6日!!〕
〔白ひげ、海軍と全面戦争か!!〕
〔麦わらのルフィ 天竜人チャルロス聖を殴る!!〕
〔ルーキーたち、天竜人を人質に立てこもり!!〕
『おぉ、賑やかだね。最悪の世代は…』
「起きてたのかよい。」
『もちろん…エースの公開処刑まであと6日か。』
「今日は侵入の仕方とか決めんだよい」
『わかってる。』
「傘下の海賊団も時期集まる」
『始まるね』