【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第42章 下準備は正確に
『…エースの公開処刑には七武海も招集されるんだよね』
[あァ…]
『…私は…エースを助けたい。』
[おいおいおい、まさかこの俺に助けるのを手伝えなんていうんじゃねぇだろうな?あ?]
『…そう、さすがね。お願い。エースを助けたいの』
[俺ァ、お前が好きだと言った。欲していると言った。そんな俺に他の男を助ける手伝いをしろってのか?あ?]
『…エースは私の実の兄なの』
[は?]
『本当に…どうしても助けたい。家族や、情報、私の移籍以外ならなんでもかけるわ。』
[俺が欲しいのが入ってねぇな…]
『お願いよ、ドフィ!!』
ドフラミンゴはピタリと笑うのはやめた。
[海軍は俺に自由と情報を与える、お前は何を出せる。]
『…私は白ひげを抜けたくはない。どうしても…。家族を教えてくれたこの海賊団だけは所属したい。それ以外なら。』
[フッフッフッ…そういう情ってのも嫌いじゃねぇ。いいだろう、1週間。俺のファミリーとなり俺のために動け。それで手を打ってやる]
『…1週間。』
[できねぇなら、交渉は無しだ。]
『わかった…それでいいわ。』
[フフフフ…いいだろう、交渉成功だ。俺は七武海招集を受け、白ひげ海賊団2番隊隊長エースを助ける手助けをする。お前は見返りに1週間俺のファミリーとなり、俺のために動く。いいな?]
『…もちろん、恩に着るわ、ドフィ』
[裏切りも醍醐味だ。]
そういうとがちゃんと電伝虫はきれた。
『…なんとか…1人。交渉ってのもきつい。』
そして、次に移った。
プルプルプル ガチャ
[誰だい?姉様は就寝中だよ]
『マリー? 私、アンよ』
[アンッ?! どうしたの?]
『ハンコックにどうしてもお願いしたいことがあるの。』
[時間が早すぎるわ。もう少し日が昇ってからかけ直して?]
『…わかったわ』
流石に日が昇ってからの方がいいか、なんとかドフラミンゴとは交渉出来たのが救いだ。時計を確認すると、まだ朝の4時。
日も登っておらずうっすら空が明るくなってきているだけだ。
『仮眠しよう…』
ベッドに寝っ転がり目を閉じると、いろいろな考えが浮かび眠気が襲ってこない。カチカチと時計の音だけが耳に入る。
まだマルコは起きているのかカタカタと物音がしており、反対の部屋のサッチは静かだった。
『必ず助けてみせるよ。この日常のためにも』