【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第42章 下準備は正確に
それからは夜通しで作戦会議が行われていた。みんながそれぞれできることをするために頭から知恵を絞っていた。
「ここが処刑台だ。エースはここにくるはずだ」
「センゴクなら、妙な工作とかしてくんじゃねぇか?」
「アンの能力範囲はどこらへんだよい」
『私は海が近くにあればいい。ここからここら辺までかな。』
「なら、湾内に入れば何とかなるな」
『うん。』
「弱点なさそうだよねー、アンの能力って」
『え、あるよ?』
「「「え??」」」
「グララララッ!そらぁ…知ったかねぇとなァ!」
『……氷…』
「氷?」
『砂とか影とか火とかは問題じゃないんだけど。氷は私の扱うもの全てを凍らせるでしょう? 扱えなくなるのよねー』
「っつうことはだ。」
「三大将が絶対いる中で…大将青キジか。」
『うーん…実はねー、苦手なんだよね。しょうもないこと言って隙をついてくるし。』
「しょうもないこと?」
「何言われてんだい?」
『いや、特に気にすることはないけど…好きとか、良かったとか。なんかそういう褒められ慣れてない感じの言葉。もともと女に手が速いこともあったから警戒はしてたんだけど?』
「「ほぉ…」」
「青キジは俺が着くよい。」
「では黄猿は私が。」
『赤犬は任せて!』
マリンフォードの地図を見ながら配置を考えていく。
「公開処刑を海軍本部でするってことは、七武海も当然収集されるだろうな。」
「どうするかねい」
「非能力者じゃ相手しきれねぇしな。」
『……』
「こいつらはまぁなんとかなるだろ。」
「よい。今日はこんなもんか。」
「グララララ…何かあったら報告しろォ」
会議はとりあえず終わったようで、みんなそれぞれに部屋に戻って行った。
『…やってみる価値はある…』
「なんだよい?」
『うん、やってみたいことがあるから部屋戻るね!』
走って部屋に戻り、鍵をかける。電伝虫を出し、番号を押す。
プルプルプル ガチャ
[誰だァ? こんな朝っぱらからァ]
『…アンよ。分かる?』
[フッフッフッ…番号は教えねぇんじゃなかったのか?]
『番号じゃなくて、お願いがあってかけたの。』
[ほぉ…聞かせてみろ]
ニヤリと笑う電伝虫…相変わらずだ。だが、この賭けに勝てれば白ひげは負けることのない戦力を手に入れることができる。