【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第42章 下準備は正確に
『ッふ…ごめん…サボ…うッ』
でも、助けて欲しい…一緒にエースを。
どうしても…みんなで帰りたい…お願い。
「アンちゃん?」
「なんだ、また泣いてんのかい?」
『…ッ違う!ちょっと昔を思い出してただけ!!』
「その目から流れてんのはなんだって言うんだい?」
『は、鼻水よ!!』
「そりゃ、無理があるでしょうよ、アンちゃん」
サボが来てくれることにかけたい。時間はきっともうすぐなくなる。
『親父様のところ行く…!』
「ちょうど行くところだよい。」
『今やれることを全力で…』
親父様に治ってもらおう。水で薄めて少しずつと思っていた。でもそんな悠長なことは言ってられない。
「何するつもり?そんな死を覚悟した目で」
『…親父様には完治してもらわないと…』
「やめろよい!」
「おい、マルコ!!!」
『止めることは許さないって言ったよ』
私はスタスタと親父様の部屋に向かう。その間もマルコは約束を守らずずっと止めてくる。だからいつもサッチが話をしに来たんだろう。
『親父様ッ!!』
「なんだァ…仰々しい…」
『何も聞かず、私の自由にさせて欲しい!!』
「そりゃ、無理があるだろうよい!!」
「アンちゃん!!せめて、説明を!!」
『ううん!!説明しない!! 親父様、信じて任せて欲しいの』
「グララララ…なんだァ?急に…俺ァいつもお前らを信じてる…好きにしろォ!」
「「親父!!」」
私は遠慮なく…親父様に力を使う…。
『癒しの涙…』
「なんだァ、この小さい玉は…」
『いつも飲んでたでしょう?』
親父様の体にそっと流し込む。
「ッ何をした!」
親父様はブンッと腕を振り上げた。それは私を払い除けるもので、体が宙に浮いて、背中を強打した。
『ッゲホ!!』
「アンちゃん!!」
「ッ、何をしたァ、アン」
『治した…親父様の病も老衰で衰えた体も。』
「ばかやろうがァ…」
『エースを助けるためだもん…親父様も体を気にせず戦って欲しいから。』
「俺ァ、落ちぶれても弱くねぇ…グララララ」
『…ごめんなさい』
「いい…これで本気でできらァ!!マルコ!みんなを呼べ!作戦会議だ!!」
「よい!!」
「親父、俺は!!?!」
「サッチか…そこでアンの看病してろォ」
「えぇーー!」
『問題ないよッ!私も作戦会議出る!!!』