【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第41章 戦争の糸
「力に屈したら男に生まれた意味がねぇだろう…俺は決して人生にくいは残さない…!!アンにもルフィにも手は出させねぇ…!!わかったかバカ…!!!」
「生きてナンボのこの世界…ハァ…全く残念だ、エース!!闇に死ね!!!」
「大炎戒、炎帝!!!」
大きな火の塊を作った。
「ゼハハハハ!!太陽か!!闇か!!勝者は1人だ!!!」
「俺は…白ひげを王にする!」
ドンッとけたたましい音を立てて、炎と闇がぶつかった。
アン…悪りぃ…約束守れねぇみたいだ…
グランドライン、バナロ島の決闘
この2人の海賊の争いはのちに起こるあの極めて大きな事件の…引き鉄として語られる事となる。
バチンッと音を立てて、エースからもらったブレスレットがはじけてしまった。
『…な…なんで…』
飛んだ石を見ていると聞こえてきた声…
すまねぇ…アン
『エース…ッあ、あ…エース…』
「アンー、これも頼むよぃ…どうしたんだ!?」
『マ、マルコ…ッエースが…エースが…あぁぁぁぁ!!!!』
「何が…あったんだよい!」
身体中が痛い…聞こえてきた声…千切れたブレスレット。
どれもエースの敗北を示していた。
『あぁぁぁ…エースがッ…っあ、エース』
「なに、どうしたの?」
「なんで泣いてんだ?アンちゃん!?」
「わかんねぇよい…エースがどうのって…」
『ぅあぁぁぁ…』
なにを聞いても答えられなかった。心がエースを叫んでいた。自身の片側が死んだような感覚。どうしようもない痛み。
アンに書類を届けにきた時、何故かポロポロと涙を流していた。おれが話しかけると縋り付くように抱きついてきてさらに大声で泣き始めた。
一体なにがあったんだよい…
泣きながらエースが…と何度も言う。なにを聞いても答えは来ずにずっと泣いている。こんなことは今まで一度もなかった。
不意に目に入る散らばった青い石。
「まさか…」
「何があったって言うんだよ!」
「エースに…何かあったんだよい…たぶん」
『っあ…うっ…あぁ…』
「たぶんってなんだよ!」
「わかんねぇよい!!でも…」
俺たちがその訳を知るのに時間は掛からなかった。その3日後…火拳のエースが海軍本部に収監されたと新聞が出回った。それと同時にティーチの七武海入りが決まったと。