【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第41章 戦争の糸
サッチが死んだとは一言も言ってねぇ…こいつは勘違いしてやがる。
「仕方なかったんだ…あいつが俺の意中の悪魔の実を手に入れやがったんだ!!船の掟じゃ見つけた奴が口にしていいルール。
おれァ図鑑に載ってる実の形は全て覚えてたからそれがおれの求め続けた実だとすぐにわかった。何十年も白ひげの船にいたのは、その実が転がり込んでくる確率が1番高ェと思ったからだ。運がなけりゃ諦めたが、その実はおれの友達の手に入った!!」
「それでサッチとアンを傷つけたのか?」
「まぁ…ハズミさこの能力はおれを選んだんだよ、エース!
アンの方はおれの誘いを断りやがったからついでにな…!
ゼハハハハ!!!おれァこれで最強になれたんだよ、エース!!」
ティーチの体から溢れ出る闇…
「見ろ…自然系の中でもまた異質…!!!
エース!!お前の体は火だろ?!」
「……!!」
「ゼハハハハ!!!おれァ!!!闇だ!!!!」
ティーチの体から溢れ出るその闇は空高く伸びていた。
「闇?」
「そうさ!!エース隊長…おれはオメェにゃ殺されねぇ…悪魔の実の歴史上最も凶悪とされるのがこの力…自然系ヤミヤミの実…おれァ闇人間になったんだ!!!その実力の程は今すぐ見せてやる」
「…好きにしろ」
おれはこの時油断していた。その能力がどんなものかを見せるといったティーチ…逃げていくティーチ仲間たち。
「ンフフ…ゼァア!!!」
ドッと大きく広がっていく闇は町全体に駆け巡っていった。
「闇とは引力!!! 全ての力を引きずり込む力!!!一切の光も逃さねぇ! 無限の引力だ!!」
「肝心のおれに……届いてねぇじゃねぇか!」
「まだお前にゃ手は出さん…!そこで町を眺めているといい…!
闇穴道:ブラックホール!!!」
町がギシギシと音を立てて闇の中に沈んでいった。
「闇の引力は物体を無限の力で凝縮させ…押し潰す…!!」
町の奴らが逃げたのか離れたところにいるのが目に見えた。
「消えた町なら今見せてやる…!!その成れの果ての姿をな…!
解放:リベレイション!!!」
ティーチがそう叫んだ時、空から町が潰れた状態で降ってきた。
「ゼハハハハ、わかったかエース!!!これがおれの手に入れた能力!!!」
いちいちこんな芸につきやってやる必要はねぇな…
「蛍火…火達磨!!!」
「ぐわァァ、ぬあちちちち!!」