【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第39章 いつもの日常
『…それ聞きたいですか?』
「まぁ、ナースとしての興味よ。」
『なら、お答えしかねます。気にしなくても大丈夫ですよ』
「…そんなわけないじゃない。不治の病と言われるものを治しているのよッ!! どれだけの犠牲を払ってるのッ!?!」
いつも冷静に事を判断するナース長が珍しく声を荒げていた。
『…はっきりはわかりません。でも一個の玉だけでは一杯にはならないとだけ伝えておきます。』
「…そんな、あなた…何年の寿命をッ」
『大丈夫ですよ、ナース長。私若いですから。長生きできます』
「……誰にも言わないわ。というか、言えないわ」
『そう…いいんですよ。気にしないでください。あ、私まだすることがあるので。』
ええ、とナース長は部屋を出ていった。少し顔が青ざめていたがこればかりはどうしようもない。
『まぁ、おそらく1瓶で2、3年ってところかな…』
私の寿命が30歳までしかなかったら後2年で死ぬ…ま、そんなわけないでしょうけど。
「アン副隊長!」
「これ、マルコ隊長から1番隊の仕事なんですが…」
『あぁ…大丈夫。そのかわり、デュース呼んできてくれる?
流石に2番隊副隊長も使わないとね!』
「「わかりました!!」」
いつも仕事はエースの部屋を使う。私の部屋にみんなを入れるとすごく怒られる。誰とは言わないが…。
「おいー、1人でやれよー。」
『やぁ、デュースくん。君も副隊長なんだからしてもらわないと困るよ!』
「ったく、エースのやつも早く帰ってこいよな。」
『本当それ…毎日電伝虫を鳴らしてるけど全然出ない。』
「毎日って…さすがだな。」
『まぁ…なにしてがしてるかわかんないしね。』
2人で隣に並び、各々の隊の書類を片していく。
「これ、予算案…確認するだけでいいのか?」
『あぁ…2番隊の不足物資があればここの備考欄に書くの。』
「確か…あったな。」
『あ、マルコったらこんな書類まで私に回して…もう』
「なぁ…」
『なに…』
「隊員たちが入ってこねぇのはなんでだ?」
さっきからチラチラと扉のところから様子を伺っている。
『なんでだろう? おーい、入っていいよー?』
「は、はい!! お邪魔してすみません!!」
「『は??』」
「ここにサインをお願いします!」
「お、俺も!終わればすぐ出ます!」
隊員たちはサインをもらうとすぐに出ていった。
『なんなの?』