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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第38章 家族の暖かさ


エースと別れてからすぐに私はモビーに連絡を取った。

[こちら、マルコだよい]
『私…アンだよ。』
[お前ない…連絡怠んないよい]
『ごめん…エースに会えたよ』
[…そうかい、どうだった]
『わかってるでしょ。ここに声がないんだから』
[お前でもだめだったのかよい。そうかい…]
『でも…私…親父様に必ず連れて帰るって言ったのに…』
[アン…誰も攻めねえよい。お前でも、親父でも止められなかったんだよい…ほかの誰にも止められなかった。今回は仕方なかったんだよい…そう自分を責めんない]

電伝虫は電話の主の表情をまねをする。きっとマルコの方の電伝虫は頬に涙が伝っているんだろう。今の私みたいに…。

[泣くない…。アン]
『マルコ…嫌な予感がするのこのままじゃ大変ことになりそうで…』
[あぁ…分かってるよい。もう用事は終わったんだろい。どこにいる]
『アラバスタの近海…』
[思ってたより近いねい…]

電伝虫からガサゴソと物音が入ってきた。

[アラバスタのもう少し先に無人島がある。そこに船をつけるよい]
『次の島でもいいのよ?』
[そこでもいいが、あんまり親父の療養場所から離れたくないねい]
『なら直接そこに向かうわ。』
[それなら、ビブルカードをたどれよい]
『最初からそう言ってくれればよかったのに…』
[忘れてたんだよい…]
『もう…しっかりしてよ。じゃ、合流は早い内にするね。』
[寄り道すんない。]
『う、うん…』

ガチャンと切れた電伝虫をしまい、再び海の上を歩き出す。








「親父、入るよい」
「グラララ…どうしたァ」
「アンが戻ってくるよい」
「そうかァ…どうだった」
「だめだったみたいだよい」
「そうかァ…誰の言うことも聞かねえのお前譲りかァ…」

親父が何かいったような気がした。

「何か言ったかよい?」
「いやァ…何もねえ」
「船長さん、さ、いつものお水ですよ」
「水??」

ナースが入ってきて、親父にあったコップに水を持ってきた。

「アンちゃんに頼まれているんです」
「アンに?」
「グラララ、これを飲むと気分がよくなるなァ」
「えぇ…数値も正常になって来ていますわ」
「何!?!」

ただの水にそんな効果があるわけない。俺は疑問に思った。
こりゃ、帰ってきたら確認しないとねい。
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