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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第37章 兄の場所


『新聞読んでよ、結構前から出てるよ』
「う’’あぁぁぁ、じらねェよぉ!!」
『エースと一緒じゃん…』

ワンワンと泣き続けるルフィに、周りは戸惑いを隠せなかった。

「で、結局誰なの?」
「ヒッグ、お、俺の姉ちゃんだ…う」
「「「「ねェちゃん!?!?!」」」」
『まぁ…ね。』
「ってか、お前は離れろよ!」
「本物なのか?」
「たしかにそれはあるわ…さっき私たち、変身をするおかまを見たもの」
『証拠…を見せろってこと?』
「そうね…」
『その変身するおかまは能力もコピーできるの?』
「出来ないわ…」
『そう、ならこれでいい?』

波を操り船足を早めた。

「え、なんで! 風もないのに…」
「俺の姉ちゃんは水を操る能力なんだぜ!」
『こんなこともできるわよ。』

海の水から水の玉を作り、後ろは大きく投げた。

「すげェ…」
「だろ!にしし!」
「だから、お前は離れろって!」
「なんで後ろに…」
『あぁ…船がたくさん来てたから追い払っとこうかと。』
「船があんなに!?! いつのまに!!」
「おい、あれ全部B.Wのマーク入ったんじゃねェか!?!」
「社員たちが集まり始めたんだわ。」

ルフィたちは何かを相談し始めて、腕に巻いていた包帯を固く結んでいた。

「これが仲間の印だッ!!にしし!!」

みんなは拳を合わせた。何か理由でもあるんだろう。

「それより、アンは今何してんだ?」
「海賊って言ってただろ! お姉さま、何か飲み物は?」
『あ、大丈夫です。』
「俺んとこ、こいよ!」
『それは出来ない。私はもう誇りを背負ってるから。』
「ちェーー」
「アラバスタへはなぜ?」
『探してる人がいるの…ここに。まだいるはずなの』
「そうなの」
『貴方たちが何かしようとしてるのはわかるわ…でも安心して…邪魔はしないわ』
「そう、ならいいの」

青い髪の子はホッとして、胸を撫で下ろしていた。

『着くわよ…』
「めしー!!!!」

陸に着くなり、ルフィは一目散に走っていった。

「あ、ちょっと待って!!」
「もう!!」
『すみません、手のかかる弟で。』
「「「いや、全く…」」」
『お世話になりました。皆さんの船旅の無事を祈ってます。あと、弟をよろしく。』

分かれると、すぐに見聞色を使ってエースの気配を辿る。

『あれ…この気配。』

すぐにその場へ走った。
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