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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第37章 兄の場所


『えぇ…』
「麦わらの海賊に伝え忘れた伝言があんだ。伝えてくれねぇか?」
『え?』
「俺は10日間だけアラバスタでお前を待つ。ってよ。」
『10日ッ!? 麦わらの男が来てから何日たった!?』
「昨日出たばっかりだよ。 アラバスタまではそう時間かからないからな。もうそろそろ着くんじゃないか?」

今からならまだ間に合う…エースは、そこにいるッ!

『伝えとくわ! じゃあ!!』

海は勢いよく飛び込んだ。近くの海王類にアラバスタへと運んでもらった。猫の奴だ。






[女神…もうすぐだよ]
『本当? ありがとう…』
[あ、ちょっと待って…こいつ、女神の探して奴違う?]

そういうといきなり、ザバンと海面へ上がった。

「「「なんか出たァァァァ!?!?!」」」

猫ちゃんの方から下を見ると、たしかに海賊船がある。そこには麦わらの旗印…。

『…ッ間に合った!! ありがとう猫ちゃん!!』
「にゃぁ[いいんだよ、女神]」

肩から飛び降りると、猫ちゃんは後ろは引いていた。
海を操り、横から甲板に上がると麦わらの男と緑の頭の男が猫ちゃんに敵意を向けていた。

捕まえようとしてるのか?

「だめっ!!!!!」
「な…なんで!? ビビちゃん…!!」
「ビビッ、コノヤロ!何すんだッ!!」
「食べちゃだめなの! アラバスタでは海ネコは神聖な生き物だから。」

ちゃんと生き物を重んじる子もいるのかと思った。

『そうよ…食べちゃかわいそうだわ!』
「「「「「だ、誰だッ!?!」」」」

カチャンと刀の音が響いた。

『あぁ…ごめんなさい。敵意はないの。アラバスタまで行くって猫ちゃんが言ってたもんで…乗せてもらえない?』
「何言ってるのよ! フードかぶって、怪しさ満々の人を乗せるわけないでしょ!ね、ルフィ!!」
「いや、いいぞ。アラバスタまでだろ?」
『ありがとう…ルフィ』
「ってか、誰なんですか!」
『…私はポートガス・D・アン。海賊よ』
「…大海の天使か…」
『知っててくれてるの? ありがとう。』

緑髪の彼はまた刀を構えた。

「アンか…アンなのか」
『…久しぶり、10年ぶりくらい?』

飛びつく勢いで抱きついてくるルフィは私の顔を忘れてはなかった。

「し、じんだのがど…お’’もっでだんだ。」

ボロボロ涙を流すその顔は、昔の泣き虫の時と変わらない。
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