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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第33章 船での裏切り


島から離れてかなり時間が経った。

『マルコ…ここに島があるけどどうする?』
「前の島で食料もかなり積んでるからない。今のところ寄る気はねぇよい。」
『ふーん。』

島での日常も好きだが…やはり船の方が楽しいな。

「おい、エースッ!!てめぇ、また食糧庫漁っただろッ!!」
「ヤベッ!!」
「まてッ!!このやろォッ!!」

甲板ではいつものように走り回る二つの人影。

「こりねぇやつだよい」
『ほんと…馬鹿なんだから。』

書類を片付けていると船が大きく揺れた。

「敵襲ッッー!!!!」

掛け声は船に響き渡った。

「こんないい天気に誰だよい、全く」
『海賊に天気なんて関係ある?』
「ククッ、ねぇよい」
『今回は4番隊だったよね。』
「あぁ…今甲板にいたみたいだし大丈夫だろい?」

窓から外を見ると、敵船にすでに乗り込んでおり戦闘始まっていた。バタバタと船内を走る音が聞こえた後バンと扉が開いた。

「おい、マルコッ!!」
「なんだよい。」
「俺も戦いてェ!!」
『今日は私たちの番じゃないでしょ?』
「そうだけどよ。この間の番の時は襲撃なかったしよ」
「我儘いうない。こればっかりは例外が起きねぇ限りダメだ!」
「ちぇっ〜」
『エース…そんなところで油売ってるなら書類出してよ』
「兄妹だろ?多めに見てくれよ〜」

エースは座っている私の隣に腰掛けてお願いをしてくる。

『エースが出さないと妹の私が怒られるのよ?』
「な? 今度体で払うからさッ!」
『何馬鹿なこと言ってんの?』
「ふざける暇があったら部屋にこもってやれよい!!」

ゴンッとマルコの拳骨がエースの頭に入った。

「いってぇ!!」
「お前ら兄妹の域は越えんなよい?」
『越えてない。』
「当たり前だろッ!」
「ならいいけどよい。」
「そういうマルコもアンに手出すなよッ!」
「…それはどうかない」
『え、なに…怖いんですけど。』
「出すなよッ!!アンは俺のだからな!」
「よいよい…さっさといけよい!」

エースを追い出そうと必死になっていると、サッチが戻ってきたようで血塗れで部屋に顔を出した。

「なに、俺邪魔だった?」
『ううん、お疲れ様…あれ、それって』
「あぁ…」
「懐かしいー」

サッチが手に抱えていたものは紫色の独特の模様を描いているもの。

「そ、悪魔の実ッ!見つけたんだぜ!」
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