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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第32章 島での裏切り


「ッんだと!!あいつがアンの情報を売ったってのかッ!」

彼女の名前に最も反応を示したのはエースだった。肩口からメラメラと炎を燃やし、全ての人を信用していなかったあの幼い頃の目と同じ。

「落ち着けよい。」
「落ち着けるかッ!!あいつは船を降りるときに家族を売ったんだぞッ!!!」
『エース…大丈夫だから。とりあえず炎消して。』
「ックソがッ!!」
「グララララ、まだまだ若ェなァ、エース。」
「親父ッ!!あいつを俺に始末させてくれッ!!」
「何言ってんだよッ!」
「始末って殺すのかッ!?!」
「グララ…そらァできねェなァ。今回、ナースのしたことはこの船では最も許されねェことだ。だが…俺ァ、アンがそれを望んでるようには思えねェ。」
『…』
「なんでだッ!!立派な裏切りだッ!!」
「今回…ナースが降りる原因となったのはエース…そして、その事を原因に恨まれ憎まれていたのはアン。事に及び狙ってきたのはアンだ。どうするかはアンが決めろォ」

親父様はやはり怒っているのだろう。ナースのことを話しているときピシピシと覇気が漏れていた。

『私は…今回のことを不問にしたい。船を降りたサリアはもう仲間ではない。私も実際無事に帰ってきた。それでいいと思ってる。』
「ッそれじゃ…『エース、いいんだよ!』アン…」
『私はサリアを不問にする!何も手出ししないし殺しもしない。ただ…今度私以外の家族に同じようなことをした時は容赦しない。』
((((怖ッ!!!))))
「グララララッ!!そう言うわけだァ!今回は不問!ナースに手を出すことを禁止する!」
『ありがとう、親父様ッ!!』

エースも落ち着き、みんなも元の笑顔を取り戻していた。せっかく島に来たんだ。血眼になって探す必要なんてない。

『エースッ!』

船の塀から空を見上げていたエースに飛びついた。

「ッなんだよ、ひっつくなよ」
『とか言いつつ、支えてくれるんだよね!』
「当たり前だろ?俺の妹なんだから。」

そう…エースは優しいんだ。皆を大事に思ってるから怒るんだ。

『エース…大好き!』
「にしし、俺もだ!」

2人で空を見上げていた、がまだ終わっていなかった。

「アンよい…まだ聞かねェといけねェことがあるよい」

マルコの言葉に私はかなり問い詰められたのだった。
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