【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第30章 家族を守るため
そのあと、エースはいつものように“腹が減った”と起き上がり、元気だったことが確認できた。そして、サリアの様子を見ながらも日常を送った。隊長達の前ではうまくゴマを擦っているようだったが最近は入ってきて間もない新人の子をこき使ったり、ナースの仕事をしなかったりと行動が大胆になってきた。
「アン…あの人全然仕事しねェな」
『デュース…気がついてたの?』
「まぁ、一応俺、医師助手なんで見てたらわかる。」
『そろそろ隊長たちにもバレていいと思うんだけどね。』
「そうだな…あ、マルコ隊長が呼んでたぞ」
『え、もっと早く言ってよ。』
書類を持って、船内に戻ると廊下で会う人たちになぜか睨まれるあれは新人層の人たちだ。きっと…何かの噂が流れているんだろう。そんなのを気にしているほど暇じゃない私はマルコの部屋へいそいだ。
『失礼しまーす』
「お、来たかよい。」
『何かご用でしたか?』
「あと、10分ほどで隊長会議があるんだけどよい。そこにエースを連れてきてほしいんだよい。」
『エース?』
「あぁ…そろそろ仕事にも慣れてきたからない。隊長に昇格だよい」
『なるほど!じゃあ、すぐにつれていきますね!』
マルコの部屋からバダバタ出ると、見聞色の覇気を使いエースの位置を探ると一目散に駆け出した。
「エースさーん、ね、お願い。次の島で一緒に行動しましょうよ」
「離れろよ、気持ち悪りィ…マジでねェわ。」
「そんなこと言わずに!」
甲板で見たのはまたもやエースにちょっかいをかけているサリア…ってか仕事しろよ。
『エースッ!』
「お、アンか?どうした?」
「あ、ちょっと!」
『マルコ隊長が来てほしいって…親父様の部屋』
「ん?なんかしたっけ?昨日の倉庫で盗んだやつばれたか?」
『また、そんなことしてんの?ほらいこ?』
「ちょっと!またですか!私がエースさんと先に話してたんですよ?なんで取るんですか!」
『取ってないし、そもそもこれ隊長命令だから。あなた関係ないので。』
エースの手を引っ張っていき、船内にまた戻る。戻る途中に見たサリアの顔は鬼の形相だった。
「なんなのよ…私が一番可愛いのに…」
『エースも妙なのに好かれるよねー。』
「うるせェ」
2人で親父様の部屋に入ると、そこには15の隊長格が揃って待っていた。
「エース…来たかよい」