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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第26章 お決まりの…


前の方を覗きに行くと、そこにはマルコとエースの2人が座っていた。

「いきますわよ?」
「来いよい」
「エースくんもいい?」
「おう!!!」

そう2人に注射器が刺さった瞬間だった。2人の腕からはそれぞれ赤の炎、青の炎が上がっていた。

「もう、能力使わないでください!」
「いつまでたっても終わらないじゃないですか!」
「そんなこと言われたってよー!!」
「勝手に出ちまうんだよい。」

あぁ…これが終わらない原因か。

「あ、アンちゃん。終わったの?」
「あなたの兄なんとかしなさいよ。」
『…海楼石でも使ったら?』
「「鬼か/よい!!」」
「それが今探してもらってるんだけど…ないんですってー。」
「どうしようかしら。」
『…手伝ってあげようか?』
「「え?」」
『ほら、私の能力は水だし。体を海水に変えればいいんでしょう?』

ニタリと黒い笑いが出たと自分でも思った。手の形は変えず、海の性質に変化させる。

エースとマルコの間に入り、2人の肩に手を置く。

「ぐあッ…」
「力が…抜けるよい。」
「「行きますよー。」」

今度の注射針はしっかりと腕に刺さり、2人の血が流れ出ていく。

「今度から、アンの担当ね。能力者たちは。」
「ほんと、助かったわ!」
『それほどでも。』
「話してるところ悪いけど…さっさと手退けてくれ。」
「辛ェよい。」
『あぁ…ごめんごめん。不便だよねー能力者って。』
「「お前がいうなッ」」

後ろからヤジを飛ばされた。マルコとエースが終わったおかげで、注射待ちの行列は徐々に消えていった。暇になった私は甲板に出た。

まだ昼には早く船を降りる気にもならなかった。

『散歩にでも出ようか…』

私は空が飛べるわけでもない、その火力で船が出せるわけでもないが海が味方である限り、その上を歩けばいい。

「グラララッ、終わったのかァ?」
『親父様ッ!!もう結構前に終わってたのー!』
「そうか…エースとマルコも少し痛い目にあったようだなァ。グララ」
『ナース長から?』
「ナースの奴らは俺に話さねェことはねェ」
『そうなんだ…』
「船旅は楽しいか…?」
『…もちろん!みんながいるから!』
「そうか…」

親父様はほっとした顔だった。そのあといつものように笑っていた。

『親父様…海の散歩に行ってくるよ!』
「あァ…気をつけて行ってこい」
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