【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第24章 腕試し
島に着くのに時間はかからなかった。島には特に壊された様子もなく、島民は安心して生活しているようだ。島の入り口にある親父様の旗がその安心を作り上げてるんだろう。
『親父様はほんとに偉大だね…』
「あぁ…そうだな。っておい、アンあれじゃないか!?」
エースの目線には先ほどから何度も教えた遊騎士ドーマの旗印が見えていた。見つけてしまったのが嬉しいのかエースはそのままドーマの船へ走って行った。
『え、ちょっと待って…ッエース!!』
「先行ってるからなー!!!」
エースが飛び降りたことで船が大きく揺れた。
『きゃッ!! もうッ!!』
船が落ち着いてきたら、桟橋は繋いで急いでドーマの船へ向かった。その時…ドンッと音を立てて炎の柱が上がった。
『…え。』
急いで甲板に上がるとすでにドーマの一味とエースは戦闘を行なっており船が燃えたので、場所もどんどん島に移動していた。
『…え、説得は?』
いきなりのことで頭が完全にパニックになっていた。ドーマの一味が私の腹部のマークを確認し因縁をつけたように攻撃してきた。
「お前もあいつの仲間だなッ!!!」
「よくもやってくれたなッ!!!」
パシャンと体を通り抜ける刃は皆の動きを一瞬止めた。
「こ、こいつ…悪魔の実の能力者だッ!!!」
「海楼石を!!!」
炎が何度も舞い上がり、島民が出てきていた。
「お、おい海賊同士の抗争だ…」
「巻き込まれるぞッ!!」
「うるせェ! 邪魔者は引っ込んでろ!!!!」
島民に刃が向いた。その一瞬私は見逃さなかった。
『蛟玉…』
蛇の水を飛ばし、男を拘束した。
『私たちは白ひげのものです。安心してください。ここは私たちが守ります。』
島民に伝えると、白ひげのマークが見えたのかホッとした表情で避難して行った。島民が逃げたのを見守るために背中を向けてしまった私は完全に油断していた。
「隙ありッ!!!」
『ッしまっ…』
力が抜ける感覚…まさかとは思った。あの時のような体の内側から力が抜けて…
親父様のマークがギリギリ当たらないところにあるナイフ。本来ならここにあってはならないもの…。刺された…そう思うのに時間はかからなかった。
「ひひひひひッ!!それは海軍のとあるやつから昔買ったやつなんだよ!!特別性だ!!能力者にも効く用になってんだ!!!」