【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第23章 配属先
Side.Marco
「どうやら、アンにいらねェ情報を吹き込んだ奴がいるようだよい。」
大きく肩が揺れる奴が1名いた。だらだらと汗を流し目線は完全に泳いでいる。
「なんの話だ?」
「それがさ、アンが帰ってきた時になんでみんなに知らせないか。って聞いてみたんだよね。なんで答えたと思う?」
ハルタの顔がどんどん黒い笑顔が増していく。
「? なんと答えたんだ?」
「それがね〜、“わたしが戻ったって聞いたらみんな船に戻ってくるでしょう?そしたら自由時間がなくなるでしょ?男の人にはいろいろあるんでしょ?”だってさ。ね、いろいろってなにかな〜サッチ」
「ヒッ!!」
「ずいぶんと余計なことを言ったみたいじゃん?“島に着くとまず女だ!いろいろ溜まってんだ?”、“ 男は定期的に出してやらねェと死んじまうんだ”だって?」
「ほぉ…それはそれは無知な女子に言ってはならない言葉だ。」
「いや、本当にいっちまったの?」
「アンは男はそう言う生き物だと思ってたよ。」
「いやその…あれはつい。」
「つい…かよい??」
「言っていいことと悪いことがあると思うぞ、サッチ」
「俺も…そう思う。」
「ナミュールまで…いや、イゾウ?無言で銃向けないで。」
「それなりの報復は覚悟してもらうよい。」
「い、い、いやぁぁ!!!!!」
4番隊サッチの声は船に響き渡ったが、隊長たちの間で起こったことなので隊員たちは聞かぬふりを通した。
「ふぅ…エースに関しては性的なことは問題なさそうだが…アンは仕事一筋で来た女だよい。余計なことは耳に入れねェように心がけてくれよい」
「「「「わかった…」」」」
「ず、ずみばぜんでじだ。」
「じゃ、今日の会議は終わりだ!話した内容は必ず隊員たちに伝えろい。エースとアンに関しては俺から伝えるよい」
そう声をかけると席を立って皆が出て行き、それと入れ替わるようにナースたちが入ってきて親父の診察が始まった。
「ナース長…」
「あら、マルコ隊長。なにかしら?」
「アンは1番隊預かりだよい。あと、新しく補充する物とかあったら予算案出しとけよい。」
「次の島には何時ごろ着くのかしら。」
「明日の昼ごろには。」
「わかったわ…伝えて今日中に持っていくわ」
「頼んだよい。」
俺も会議資料を持って、末っ子たちを探した。