第22章 仲直り

「おいおい、喧嘩はやめろよ」

いつの間にやら仲介に入ってきたのはボロボロのサッチだった。

「うるせェ、引っ込んでろ！！」
『あっちいっててよ！！』

「おいおい、こりゃ止まる気配ないぜ。マルコよ」
「どうするかねい。」
「ってか…2人ってどう言う関係なの？」

「『兄妹だよ！！！』」
「「「「「・・・・え？？」」」」」

船中の人がきっと目を点にしただろう。あの親父様ですら固まっている。

『ってか、エース！！あんた、食い逃げとかしょうもないことやめてくれる？？』
「あ？俺は海賊なんだよ！！好き勝手に生きてなにが悪い！！」
『ちょっとは周りの迷惑も考えたら？あ、その頭じゃ無理か。』
「何？？てめェ俺に喧嘩売ろうってのか？！」
『何？いつでもやってやるわよ！！』

エースは右手から火を、私も同じく右手から水を…2人は一触即発状態だった。

「うるせェよい、末っ子ども！！！」

ガツンと頭に降りた不死鳥のかかと落としは武装色が纏ってあり、私たち能力者にもすごく効くものだった。

『いったい！！』
「いてェよ、マルコッ！！」
「なんで喧嘩してるかしらねェけどよい。ギャーギャー、うるせェよい。喧嘩は他所でやれっ！」
「グララッ、元気だなァおまえら！」
『親父様ッ！』
「で、お前…白ひげに入ってたのか。」
『エースより先にいたわよ。ちょっと諸事情で旅してただけ。』
「そうか…その、なんだ…元気にしてたか。」
『うん…エースも元気そうだね。』
「あぁ…アン…」
『何…』
「あん時は悪かった。俺、サボがいなくなっちまってお前も海軍に勝手に行っちまうし…どうしたら分かんなかったんだ。あんなひどいこと言うつもりなくて…でもジジイがお前は死んだとか言ってきやがるし。俺…その、ごめんッ！！」
『うん…私も勝手に出てったから…ごめんね、エース。サボのことは聞いた…そばにいれなくてごめんね。』
「…ッ！」
「はいはい！！これで仲直りってことで！ほら、握手して！これ以上、船に微妙な空気持って来ないで！」

ハルタに無理やり繋がされた手は握手として、私たちの仲直りの印になった。

「にしても驚いたもんだぜ…2人が兄妹だったとはな。」
「あァ、正確には双子だ。」
「へえー、双子なんだ…え、双子！？！」
『はい、二卵性なのであんまり似てないんです。私が妹で』
「俺が兄貴ってことだ！！」