【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第21章 水の都の危険
街に着いたら連絡しろとイゾウさんに言われていたが…少しくらいなら見て回ってもいいだろう。小舟を島につけて、シャボンを纏い沈ませておいた。そして、島の入り口に向かった。
「いらっしゃい…ここではブルを連れて街を見て回るといいよ。」
『ブル?』
「人懐っこいあいつらさ…」
おじさんの指差した先にいたのは、ブルと呼ばれる魚?のような生き物だった。
〔僕にして!〕
『じゃあ、この子借りていくわ…』
「ありがとよ。」
代金を支払い、ブルの準備が整うのを待っていた。
『ねぇ…おじさん。白ひげがここにいるって聞いたんだけど。』
「あぁ…造船所に船の修理に来てるみたいだ。」
『へぇ…ちなみに造船所ってどこにあるの?』
「ブルに聞いてみなよ…あ、でも造船所内で暴れるのはやめとけ。
職長たちに迷惑かかるからな! ほら準備できたぞ。」
『ありがとう…おじさん!』
私はブルにその造船所まで案内してもらった。ちなみに服装は流石に白髭のマークを出しながら歩くわけにはいかないので薄いシャツを着て、下はショートパンツにショートブーツだ。
〔これに乗るよ〕
『え、このエレベーター乗るの?』
〔うん〕
ブルは声をかけてすぐに、巨大なエレベーターで上に上がった。そして、十数分の街並みを楽しんだあと、造船所についた。
『ブルくんはここで待っててね。』
〔分かった!!〕
ブルを水路に繋ぎ、造船所の門まで来た。
『え、この門……意味ある??』
門の横は普通の木の柵で誰でも乗り越えれそうだ。
「何か用かな、お嬢さんクルッポー。」
上から声をかけてきたのは鳩…いや、この鳩すごく見覚えが。
『ちょっと人を探してて…』
「それは俺のことか? アン元中将…」
ガシッと後ろ手に掴まれた。この感じはものすごく覚えがあった。
『まだここにいたんですね…ロブ・ルッチさん』
「…お前こそ、海軍を辞めて姿をくらましたかと思ったが?」
『本当に人を探してるんですよ。』
「俺の仲間になる気になったのかと思ったが…」
『絶対ありえません。』
「クッ…即答か。」
ルッチさんはすぐに手を離してくれた。理由はすぐに分かった。
「おいおいおい、ルッチ!!なんだそのハレンチ女はッ!!」
青いつなぎ…背中に1の文字。
『職長さんですね…人を探してまして。』
「ち、ち、近寄るな!!ハレンチ女!!!」