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Voice Actors #T

第1章 風邪っぴきさん。


「眠かったら寝てていいぞ」
「ぇ…?でも…」
「気にすんなって」
「はい…」

達央さんは私が眠いことに気づいていたみたいだ。
寝ていいと言われたら、眠気がどんどん押し寄せて来て、気づいたら寝てしまっていた。



「…ん…?」

ふと目を開けたら知らない天井が見えた。
私、えっと…あ!達央さんの背中で眠っちゃって…
そんなことを考えていると、ガチャッという音がした。

「あっ*、起きた?」
「達央さん!」
「あ、ここ俺んちな。どうしようか悩んだんだけど、やっぱ早くちゃんと布団で寝たほうがいいと思って。」
「いや、そんな、すみません。」

そっか、あの後達央さんの家までおぶって連れて来てくれたんだ…。

「気にすんなって。ちょっとは楽になったか?」
「はい、だいぶ楽になりました」
「そんならよかった。」
「すみません、ありがとうございます」
「おう。あ、*、今日はこのまま泊まってけ?
お前が嫌じゃなければだけど。」
「いや、、そんな迷惑おかけするわけには…」

達央さんは突然何を言いだすんだろう…
そんな休ませてもらった挙句、泊まるなんて…
そもそも私の心ももたない。

「てかさ、お前多分、今日これ以上動くのは無理だと思うぞ?あんなふらふらしてたんだし。」
「あ、、、何も言い返す言葉がありません…」
「だろ?だから泊まってけ?な?」
「すみません、、、」
「俺もその方が安心だし、気にすんなよ。」
「ありがとうございます」

なんか気づいたら泊まってく感じになってしまった…。
体調が悪くて動けないのもあるけど、泊まるなんて、私の心がもつ気がしない…

「まぁ、とりあえず飯食おうぜ」
「はい…!」



「「ごちそうさまでした!」」

達央さんは、私が寝ている間におかゆを作ってくれていた。
お泊まりの上に、夕飯まで食べさせてもらっちゃうなんて…

「達央さん、本当にありがとうございます。」
「おう」
「また、お返しさせてください。」
「いや、いーよ。当たり前のことしただけだし」
「そんな、私が気が済まないので!!」
「わーかったよ。お前まだちょっと熱あんだから、ちょっと大人しくしとけって」
「あっ…すみません、、、」
「ははっ!その気持ちだけで嬉しいから、いいよほんとに。」

本当に優しい人。でも、何かでお返ししたいなぁ…。
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