第4章 もう一人の幼馴染
「カナ、黒の騎士団に入れ…否、入ってくれ」
いつも命令口調だったルルーシュの突然のお願いにカナは戸惑った。
黒の騎士団?
カナは記憶を巡らす。
確かイレブンとブリタニアについて調べていた時、頻繁に出てきたワードだ。
確かそう…
「ゼロ…」
息を吐くように言葉をこぼした。
そうだ、ゼロが率いる黒の騎士団。
確か最近現れた正義の味方だ。
「ゼロは俺だ」
ルルーシュの言葉にカナははっとした。
「弱気を助け、強気をさばく…それが黒の騎士団が掲げていることだよね?」
「ああ、今この国に最も必要なことだからな」
「ルルーシュらしい」
カナはつぶやいて、なんと甘い言葉だろうと思った。
この言葉を始めてみたときは幼き頃の気高いルルーシュの顔が浮かんだ。
そしてこの言葉を掲げているのは紛れもなくゼロであるルルーシュだ。