• テキストサイズ

ただ君だけを-コードギアス-

第5章 学園



「でも君は変わってるね、僕を嫌う理由なんて普通ならたくさんあるのに」


「イレブンってことをいってるなら、私も同じだから」



「っ!え!?」





スザクは驚愕して目を見開き、まじまじとカナの顔を見つめるスザクに、カナは深く息を吐いた。



ここまでいっても気づかない鈍感なスザクでも名を名乗れば、流石に気づいてくれるだろう、そう痺れを切らしたカナは、覚悟を決めたように口を開いた。







「私も日本人だよ、姓は…」


「カナ」




名乗り切る前に、カナの名を呼ぶ第三者によってそれは遮られた。


二人は声のした方向に視線を向ければ、そこにはしかめ面をしたルルーシュがいた。





「ルルーシュ!」




カナとスザクは同時にルルーシュの名前を呼ぶ。
そしてその後、スザクはえ?と驚いたようにカナの顔を見た。





「さっさと教室を出て行くな、カナ、スザク。…とくにカナ、お前は初日なんだから、目立つ行動は控えろ」






そう言いながら、ルルーシュは大きなため息をついてみせ、スザクの横にいたカナの腕むと、自らの隣に引き寄せた。





「ご、ごめん…」


「まったく…なにもなかったらよかったものの…お前が急に出て行くから、みんな心配してたぞ。早く戻ろう」







「えっと…」




ナナリー以外の女の子にこんなに献身的になっているルルーシュを見るのは始めてで、スザクは戸惑ったように声を上げ、カナとルルーシュの姿を見比べた。







「二人は知り合いなの?」


「…スザク?なにをいってるんだ」





控えめなスザクの問いにルルーシュは眉を潜めた。
/ 43ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp