第4章 もう一人の幼馴染
「どこにもいないじゃない」
「慌てるな、すぐ来るよ」
カナは部屋を見回した。
なんて、無機質な部屋なんだろうと思った。
机と椅子、パソコンとベッド…本当に無駄なものが一切ない部屋だった。
それに加えて、埃やチリひとつないんじゃないかと思う位きちんと整理されていた。
部屋の持ち主はよっぽど神経質なんだろう…
カナはそんなどうでもいいことを考えていれば、C.C.は飄々とベッドに寝転んだ。
「ちょ、ちょっとC.C.!」
まるで部屋の主のようにくつろぎ始めるC.C.にカナは慌てて、C.C.の腕をつかむ。
「誰だ!?」
響いた怒声にカナはハッとし、扉の前に立つ青年へと目をやる。彼は美しいアメジストの瞳を持っていて、C.C.の腕をつかむカナを射抜くように睨みつけていた。
「待て、ルルーシュ。彼女は」
「動くな!」
C.C.が言葉の続きを紡ぐと同時にルルーシュは言葉を発した。
そして同時にルルーシュのアメジストの左目から真紅の鳥が飛び立った。