第4章 もう一人の幼馴染
「…だれですか?」
猫のような目をした少女にカナは怪訝そうに尋ねた。
しかし怪しむそんなカナを気にも留めないように少女は一笑すると、口を開いた。
「私の名はC.C.。お前が私を呼んだんだろう?カナ」
「なんで私の名前…」
この目は全てを見透かしてるようだと思った。
なんで私の名前を知っているの?そう言葉を続けたかったが、彼女の紡ぐ言葉によって静止された。
「お前が助けてといったんだよ。だからわざわざこの私が来てやったというのに」
「え?」
「私はお前の会いたい人間に会わせることができるぞ?カナ」
耳をうがった。カナは目を見開いて少女を凝視すると少女は楽しそうに笑ってみせた。
「私のことを信じるならついてこい」
普段のカナならついていくなんて軽率な行動はしないだろう。
だけど、C.C.と名乗った少女は今までに出会ったことのないような不思議な雰囲気を醸し出している。
信じられるーーーカナは直感でそう思った。
導かれるように少女の後をついていけば、学園内のクラブハウスの一室にたどり着いた。