第4章 もう一人の幼馴染
「ルルーシュ」
もう一人の愛おしい幼馴染の名前をつぶやいてみる。しかしすぐに風に流されてしまった。
「会いたいよ…」
スザクはもう一人の幼馴染は生きていたといった。
そんな筈はないと頭ではわかっているのに期待してしまう。
お兄様に何度問い出しても、ユフィでさえもきっとルルーシュは死んでいると言っていた。
彼らは嘘をついてるようにも思えなかった。それにスザクは紛れもなく私を否定した人間だ。だけどそのスザクが嘘などつける人間ではないということも知っている。
本当に生きているのだろうか?だとしたらなぜ私の目の前に現れないんだろう
「会いたいよ」
ルルーシュ。
「誰か…助けて」
そう言葉を紡いだ時、背後で土を踏む音が聞こえた。
「呼んだか?」
声に導かれるように振り返れば、若草色の髪をした少女がいた。