第6章 ざわつく気持ち*R15
翌朝
身体のだるさは残るものの熱は落ち着いていた
銀時は微睡(まどろみ)の中で、一つ気がかりなことがあった
(なんだあの生々しい夢は…。こんな時にあんな夢見るとか、相当だろ俺。いや、あれはもしかして夢じゃなくて現実ってことは…ないな)
「そもそもあいつがここにいねェし…」
「あ、起きた?」
「うわあァッ⁉︎」
思わず叫んで飛び起きると、きょとんとする未来がそこにいた
「え…なんでお前がいんの?」
パチパチと大きく瞬きをし驚いていた未来は、一呼吸おいて答える
「えっと…あ!新八君から連絡もらってね…さっき来たとこなんだ。薬も効いてきたみたいだし、もう大丈夫だよ」
「お、おう…。そうか、なんか悪かったな、わざわざきてもらって」
「ううん、気にしないで!まだ今日一日は安静にしててね。…じゃあ、そろそろ行くね」
「あ、ああ…」
珍しく慌てて万事屋を出ていこうとする未来が、玄関で新八と神楽と出くわしたようで、その会話が銀時にも聞こえてくる
「未来さん、おはようございます。昨日からありがとうございました。銀さんどうですか?」
「あ…うん。もう熱も引いてきて、今日一日安静にしてればもう大丈夫かな…」
「未来、なんか顔真っ赤ネ。もしかして、銀ちゃんから移ったアルか?」
「あはは、大丈夫大丈夫。これから真選組のところ行かないといけないから、そろそろ行くね」
「あ、未来さん?」
急いで行ってしまう未来を見送ると、新八達は銀時の寝ている部屋の襖を開けた
「銀さん、体調どうですか?」
「あ、ああ…。昨日は悪かったなァ。もう大丈夫だぞ…」
「そりゃあ未来に一晩中付きっきりで看病されれば治るアルよ」
「お、おう…。わ、わりィ、俺もう少し寝るわ」
「まだ病み上がりですからね。ゆっくり寝てて下さいね」
新八と神楽はそっと襖と閉めた