第17章 失った記憶、失くならない記憶
重くなる空気に見かねたお登勢が、タバコの煙を吐き出しながら口を開く
「ふぅー…。江戸の町、ぷらりと回って来な。こいつは江戸中に枝張ってる男だ。記憶呼び覚ますきっかけなんて、そこら中に転がってるだろ」
お登勢に言われ、新八と神楽は銀時を連れ出すことにした
記憶を呼び覚ます手がかりがないか探してみると、未来とは万事屋で別れた
「あれ、銀さん…?」
遠くなっていく未来の小さな背中から目を離さず、見えなくなるまで銀時はただ見つめていた
その様子を新八と神楽は黙って見守った