【BASARA】幸村落ち。元遊女ヒロイン【内容激しめR18】
第2章 出逢い
「あのっ!」
思わず話かけていた。
彼は振り返らず、
「ま、まだ何か用か…」
と、たじろぎながら質問を返してきた。
私は、
「あの…良かったらお礼を…」
等と決まり文句しか言う事が出来なかったが、本当は…。
「礼など要らぬ。だが、もし、本当に某に礼を尽くしたいのであれば、そなたが幸せに生きることだ」
本当は、無防備な女を見て、性欲に走らない男と交わりたかったのが本音だ。
そしてなお、私のこの誘惑に抗う姿も…。
「それで天下泰平につながる第一歩となれば、この、真田幸村も幸せにござる」
格好良い…。
「真田…幸村…様…」
私にとっては、初めての…。
「っ!!!!?」
恋というもの…。
「どうか、私を甲斐に連れて行って下さい。あなた様の、側妻に置いて下さい…」
一目惚れと言う名の…。
「は、は、は、は、破廉恥でござるあぁぁぁぁ!!!!」
私が裸体のまま彼の背中に飛び付き抱きしめると、真田幸村という男はまたしても鼻血を噴出し、二槍をガラリと落とし、そうやって叫び狂ったのであった。