【BASARA】幸村落ち。元遊女ヒロイン【内容激しめR18】
第4章 跡追い
「お館様…いいんですか?」
「何がじゃ、佐助」
何って、分かってるでしょうに…と、武田の忍頭、猿飛佐助は思う。
お館様はきっと【こうなること】を予見していたはずだ。
それで大丈夫なのかと不安になる、こちらの身にもなって欲しいだけだ。
「真田の大将、たぶん当分こっちに戻って来れないと思いますけどぉ」
「ふん、なればあやつもそれだけの男、というまでよ」
「しかしですねぇ、女人の為に大国が滅んだなんて話はザラにある訳でしてぇ…武田を担う大将がそんな…と考えるとですねぇ、俺様居ても立ってもいられない訳ですよ」
「佐助よっ!!!!!!」
「はいー!!」
突如として甲斐の虎は大声を出すものだから、忍びはいつも驚いて思わず背筋を伸ばしてしまう。
いやはやこの威圧感パないんですって、等とは今口に出来ようはずがない。
「おぬし、自分の主たる幸村を、信用しようとは思わぬのか?」
「いやぁしてます!充分毎日してますって…!ただ…」
「ただ、なんじゃ、申してみよ!!」
「あの子、良すぎるんだよねぇ…」
「ふむ…」