第2章 天下人の女 〜高飛車姫〜 【織田信長】 《R18》
「あっ……」
露わになった其処に、湿った舌が這う。
いけないわ、そんなところを舐めるなんて……。
でも…そういえば以前、教養の一環として男女の営みを学ぶ指南書にそのような行為に関するものが示されていた。
お下劣ね、なんて否定的な感想しか抱かなかったのに。いざ自分が体験してみると否定どころか───
「…こんなにも濡らしおって…初物であるにも関わらず淫らな身体だ」
「ぁあ……っ」
その淫靡な舌使いに否応なく感じている私は本当に淫らな女だと自覚する。
けれども昂ぶる快感の方が勝ってしまって、もはやそんな恥じらいなどどうでもいい。
「っ、あ…そこ…っ」
「ほう…此処が悦いのか。覚えておく」
縦の溝に割り入ってきたそれが、繰り返し上下に動く。
そこから微かに鳴る水音……
なんて卑猥なの。
この求められている感じが心地良くてしばらく浸っていると、なんとも言い表せない波が押し寄せてきて……
時を見計らったかのように、溝の上あたりを舌先で刺激された瞬間。
「──……!」
気を失いかねない感覚に襲われ、背筋が跳ね上がり……
まもなくまた褥へと沈んで脱力した。
「これが果てる、という事だ。貴様も覚えておけ」
なるほど、これが……。
指南書と噂話の知識だけしか持ち合わせてないけれど、想像を遥かに超える感覚だわ。
男も女も皆、嵌ってしまう気持ちがよく分かる。
ぐったりと果てたままの私の額に口付けを落とした信長様は、自身の帯に手を掛けて……
「───そろそろ頃合い、だな」
そう呟くと、するりと解き着物を脱ぎ払った。