第3章 終業式の後に(芥川/跡部)
めいこ「ぶちょー!あたし体操着だよ?!お茶菓子も持ってないんだよ?!」
跡部「そんなのはいい、気にすんな」
芥川「俺漫画の続き読むー」
めいこ「マイペース!てかぶちょー漫画持ってるんだ!」
跡部「ジロー用に用意してあるだけだ」
めいこ「ナルホドー」
芥川「跡部ーコレ飲んでいい?」
目の前のシャンパンを指す。
跡部「好きにしろ」
めいこ「それお酒じゃないの?!」
中学生なのに普通に飲もうとしている芥川を止めようとする。
跡部「安心しろ、ノンアルコールだ」
めいこ「あ、なんだビックリしたー」
芥川「和栗も飲むー?」
めいこ「飲む飲むー!」
薄い小麦色をした飲み物を細いグラスに注ぐと、カンパーイ!と言って2人で飲む。
めいこ「っはー!生き返るー!」
芥川「くーッ!でもお腹空いたC〜」
めいこ「ねー。あのね、あたしプール入った後って無性にブタブタ麺食べたくなるー」
芥川「マジマジ俺も。オイ余計お腹空くじゃんかー」
黒塗りの車でシャンパンを飲んでいるにも関わらず、2人はブタブタ麺〜と嘆いた。
跡部「何だそのBUTABUTAMENというのは」
めいこ「すごいこんくらい小さい、激安カップ麺のことです」
両手で大きさを表したソレは、手のひらサイズを思わせる。
跡部「随分と小さいじゃねーか。子供のおやつか何かなのか」
めいこ「まぁ、そうですね」
芥川「学生の定番おやつでもあるよねー」
めいこ「ねー」
跡部は顎に手を当てて少し考える。
跡部「そんなに言うなら俺様も1度食べてみるか」
めいこ「おぉー、いいですねー、そういうとこ好きです」
跡部「なっ!?」
芥川「え、跡部真っ赤ー」
跡部「うるせぇ!!」
めいこ「え!照れてるの?!」
跡部「照れてねぇ!!」
2人でかわいい〜!とニヤニヤする。
跡部「お前ら何でそんな息合ってんだ...」
芥川「えへへ〜赤点仲間?」
めいこ「だからあれは時間を間違えたからで!!」
ワイワイ騒いでいると、前の方から「到着いたしました」と声がする。
直ぐにめいこの横のドアが開き、ドアマンが手を取って立たせてくれた。
これだけでお姫様気分だ。