第2章 全て忘れる為の一杯
「かっ…はっ…な、な…?」
喉の奥がカッと熱くなり、舌がジンジン痺れる。勝負に使われるのだから多少の度数は覚悟していたが、予想外の強さに涙が滲んだ。
いや、強いなんてものでは無い。痛い。
「どけんしたと?ほら♡飲まんでよか?」
目の前でにこにこと笑う千歳を恨めしく睨みつける。
こんなもの飲めるわけない…と思うが、それはつまり、このまま千歳を受け入れるということで…。
仕方なく息を詰めると、はまたチロリとグラスに舌を伸ばした。
「あ、ぅ……も、無理……ぃ」
座っていることすら辛く、ソファに身を沈めては唸った。
グラスには未だ3分の1ほどのアルコールがとろりと揺れている。
「あと1口やのにもう降参すっと?帰られんばってんよかと?」
そんなを見下ろしながら千歳はにこにこと微笑んでいた。
「や、だ…帰る…けど、むりぃ……」
真っ赤な顔でゆるく頭を振る。
「ふふ、限界やね?手伝っちゃるばい♡」
「ん、んん…」
千歳はミネラルウォーターを口に含むと、に口付け、送り込んでいく。冷たい水が美味しくて、こくこくと素直に飲み干すが可愛くて、そのまま舌を絡める。
抵抗出来ないの口内を一通り舌で撫でると、口を離してニヤリと笑った。
「もう口からは飲めんね♡こっちから飲んでもらうばい♡」
「へ?…あっ!」
言うやいなや、の腰を持ち上げる。最早脚を閉じる力すら失ったは為す術なく恥ずかしい所を千歳に晒した。
「や、やだっ…何するのっ」
「手伝ったる、言うとるばい♡」
そう言ってミネラルウォーターでグラスのアルコールを割ると、クイッと自らの口に含んだ。
代わりに飲んでくれたのか?とぼんやりとが、見上げていると、次の瞬間、晒された秘所に千歳の唇が触れた。