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【ヒロアカ】華恋【轟焦凍】

第2章 夏恋[R18]



「はぁっ…はぁ…」
「ん…気持ち、よかった?」


少し息の上がっている姿を見上げると
何故か少し不満そうな顔をしていて


「…俺ばかりがされるのは何か違ぇだろ」


そう言われるのと同時に視界が反転していた。


「さっきした事、そのまま返してやるよ」


呆気なく立場が逆転して
口を開く隙なく
首元へと唇が寄せられる。


「ひぁっ…」


本当に私がした事そのままに
首元から肩、鎖骨、胸元へ。

こんなにも丁寧な愛撫を
された事なんてなかった。

更にその口は胸の突起へと。


「やっ…ぁ、ん…」
「これ、好きなのか?」


過剰に反応した私を見て
そこばかりを責め始める。

舌で転がされて、吸われて、甘噛みされて
気付けばもう片方には手が添えられて
同時に責められて。

先ほどの行為で少し濡れ始めていたアソコは
あっという間に下着を湿らせていく。


「ッァ、ぁ…ャっ…」


少し荒っぽいのに
どこか優しさを含んでいるような

そんな愛撫に
蕩け始めた脳内は勘違いを起こして
欲求のままに言葉を漏らした。


「っぁ、ねぇ…キス、マーク…んっ、つけて…?」
「キスマーク…?」


本来それは好意を寄せる人に
所有印をつけられたと幸福感を感じていたもの。

でも、この時は行為の刺激として
それを求めていた。

突起への愛撫は止んでいて
その言葉の意味がまるで理解出来ていないようで。


「キスマーク、知らない?」
「つけるっていってたが、どうするんだ?」


キスマークを知らない事には少し驚いたけど
もしかしたらとても淡白なタイプで
今までそんな事をしてこなかったのかもしれない。


「口で肌を吸って、鬱血させるんだよ」
「…なる程。どこにつけて欲しい?」


その言葉に私はどきりとした。
だって、そんなのは勝手につけられるもので。
こんな風に聞いてこられたことなんてなかった。

どこまでも優しさを覚えさせるこの人に
私の心がどんどんと惹かれていくのを
この時はまだ勘違いのせいにして。


「ここに、つけて」
「ああ」


再び寄せられた唇は
左胸の心臓の辺りに吸い付いて
そこに赤い痕を残す。

この胸の苦しみをそれが吸い取ってくれればいいなんて
そんな身勝手な思いから示した場所。

彼が一体どんな思いでそれをつけたのかなんて知りもせずに。

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