第13章 蹂躙-☆
『うー』
なんやかんやで保健室で見てもらうと、疲労と貧血が重なっていたらしい。幸い保健室の先生はドイツ語に理解があったのでそこら辺は割と助かってはいた。
何処に行こう。やっぱりあの部屋に行くべきか。そりゃそうだよな。俺だけ特別にと言う訳にはいかない。
溜息がまた出た。と同時にハーマンの温もりが恋しくなる。
泣きながら校舎を彷徨った。行く宛も無く転々と彷徨う。俺は何処に行けば良いんだろう。
と、身体が浮かび上がった。と感じたら俺は数人のガタイの良い生徒に手を引かれていた。
ドアを閉じられ、地面に思い切り叩きつけられる。また顔をぶつけて鼻血が出る。見上げようとすると、顔を地面に踏み押さえられた。
「邪魔なんだよ」
透き通った異国語。また顔を上げようとすると布で口と目を塞がれる。
『ふご!?』
「ムカつくんだよねえ。君、緑寮行ってヒイキされてんでしょ?……ズルいよねぇ。P4に媚び売っちゃってさぁ!!」
両腕を縛られながら横腹に大きな打撃が来る。胃液が押し上げてきて思わず咳き込んだ。助けを呼んだ。だが来る訳も無い。ナイフのような物で服を破かれる。何をされるかはまだ分からない。
「そんな子には」
いや、分からない訳が無い。知ってる筈だ。
「似つかわしいお仕置きをしないとねえ」
ズボンを半分剥がされる。その瞬間に悟った。
必死に抵抗をするが地面にうつ伏せで押さえ付けられている上に腕は縛られている。恐らく部屋には自分以外にあと数人居るだろう。後ろに生温かい何かを感じた。後ろを舐め回され、穴の所も刺激される。
『ッ!?……ん、ふう……!!』
助けを呼ぼうとしても轡のせいで喋れない。穴に指を通された後に勢いよく掻き乱される。瞬間に頭が真っ白になった。
この感覚は……この感覚は……俺が数年前に何度も覚えた感覚だった。
「もっと締め付けろよォ!イくにイけねーじゃあねぇか!」
『ッ……ぅ、……んッ……!』
必死に声を押し殺した。男根に前立腺を抉られる感覚が一昨日の感覚を思い出させた。それでも喘いではいけなかった。
身体が痙攣するような感覚が、身体が受け取る全ての快楽が、痛い。
「感謝しろよォ……テメーは転入早々、俺達の肉便器になれるんだぜェエ……?」
腰を振りながら男が笑った。それでも俺はずっとハーマンの事を考えていた。
絶対助けは来る。絶対……絶対……
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