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【黒執事】翡翠の少年【BL】

第9章 怒声


「お前ら掃除をしろと何回言ったら分かるのだッーーー!?!?」
緑寮中に響き渡る彼の怒声。彼の近くに居た俺とこの部屋の生徒達は、床や壁や天井がビリビリと鳴るのが感じただろう。
「「「ずびばぜんでじだ!!!!!」」」
涙と鼻水で顔面をグッチャグチャにした男達がグリーンヒルに何かを言った。多分、状況から察するに、「すみませんでした」という言葉だろう。
「ウェイン!トッド!ドレイク!お前らのベットの下はなんだ!?ゴミ箱なのか!?!?」
ベットの下から教科書やらプリントやら何やらが飛び出てる三人を叱り付けた。
「ジョーンズ!グレイソン!この異臭は何だ!!あとそこに何故アリがたかっている!?!?」
部屋の隅の小さな穴からアリの行列が出来、彼らの足元のよく分からない液体に集っていた。
「メイソン!何故ユニフォームにキノコが生えてる!?」
きききキノコ!?ええ!?何でユニフォームにキノコが!
「ボウマン!そのゴキブリ頼むから捨ててくれ!!何故戸惑う!?何故飼育している!?」
ひぃぃいゴキブリィィイ!!な、何でそんな物飼って……!?
『うぇっ……』
マスクをしているとは言え、この部屋の異臭は凄まじかった。グリーンヒルが床に置いてあった雑誌を拾い上げ、ため息をついた。
「とにかく物を床に置くな……要らないと微塵でも思った物は捨てるんだ!教科書は捨てるな……絶対に……だ」
中身を改めたグリーンヒルの顔が真っ赤になる。それと反対に、生徒達の顔は真っ青になった。
中身が気になってグリーンヒルの横から雑誌を覗いて見ると……

『ほわッ!?』

素っ裸の女の写真。無駄にデカイ広告。……ポルノ雑誌だ。って、いや、グリーンヒルはきっとこの本を破り捨てるか燃やすかは……
「……おっぱいが一つ……おっぱいが二つ……おっぱいが三つ……」
ぇえええええええぇぇぇええ
「グリーンヒル!しっかりする!それみる!ダメ!」
グリーンヒルは立ち上がって部屋から出て行った。何処か危ない足取りで、壁に頭を打ち付けたりしていた。もちろん、ポルノ雑誌は持って行ってった。
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