• テキストサイズ

【黒執事】翡翠の少年【BL】

第4章  深紅と紫黒


「で? 緑寮は?」
フードの男が呆れたように聞くと、オールバックの彼は、立ち上がって俺の後ろに立ち、両肩に手を乗せた。
「こいつはクリケットの高い技術を持っている! それは検証済みだ」
「へぇ? じゃあ緑寮かな?」
「決めるのは校長だ。まぁ、才能を見出したのならば校長も納得してくれるだろう」
 状況が分からずに首を傾げて、背後の男を見つめた。彼は俺の顔を見ると少しニコリと微笑んだ。
「うん。決定かな。とりあえず副校長には緑寮に仮入寮って事で」
『あの、俺って?』
「グリーンヒル。君は少しドイツ語を学んでみた方が良い」
 眼鏡の男が俺の後ろの男に分厚い本を差し出す。表紙を見ると、ドイツ語と英語が交互に書いてあるように見えた。オールバックの彼の表情が歪む。
「あー……あぁ、やってやる!」
「あと俺達P4のフルネームと全ての規則校則、校内の建物の細部まで紹介するんだ。ドイツ語で」
「な、何!? それは――」
「良いんじゃないの。その四角い頭を丸くした方が」
「バイオレット、おま」
「では彼を緑寮へ案内するんだ」
「……」
「早く行ってきなよ」
「…………分かった」
/ 30ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp