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暖かく、冷たく

第1章 片思い


※ちょっとだけ百合要素


「うわわん!百ちゃん!暖めて…」
学食でそう言いながら百ちゃんに抱きついた。

暖かい…でも、この豊満なボディは…。
女の子の私でもこれは…なかなか…というか羨ましい…。
抱きついていたら頭を優しく撫でてくれた。優しい…!
百ちゃんに抱きついていたら

「禁断の…っていうのを感じて…なんかエロい…」
「オイラ…と八百万のパイオツに挟まれたい…」
たまたま隣の席で見ていた上鳴くんと峰田くんの会話が聞こえた。 その話につっこむ余裕がなく無視した。

「さん、昼ご飯は食べないんですか?」
「…今の状態が満足したら取りに行く」
「いつもいらっしゃる轟さんは?」
百ちゃんに訊ねられた。
「轟くんなんて知らない」
今は百ちゃんがいい。抱き心地がいい。
時々、百ちゃんに抱きついていいかなも考えていたら

「あれ…ちゃん、轟くんと喧嘩したん?」
偶然にも百ちゃんの隣の席に座ったお茶子ちゃんが心配そうに訊ねられた。

「お茶子ちゃん…うう…」

泣きながら今度はお茶子ちゃんに抱きつけばお茶子ちゃんの手が私の背中に回した。背中を優しく撫でて頂いた。

「……。ここにいたのか…」
私を探していた轟くんに名前を呼ばれた。

「知らない…」
そっぽを向いてお茶子ちゃんをぎゅっと抱きしめる。

「申し訳ないですが轟さんが物凄い目でさんを見ていますよ」
と百ちゃんに言われてちらっとみると凄い形相でこちらを見ている。
(そんな表情もするのね…)と、思っていたら、
「何かあったん?」
お茶子ちゃんに訊ねられた。

「…轟くんが告白された…」と私が告げる。
「ええ!」
「あら、そんなことが…」
お茶子ちゃんと百ちゃんが驚いていた。

そこにいる轟くんがため息を付く。
「そのことなら、断ったんだが…」

片想いをしている身として辛かった。私のことを気の合う友人として思っていたら…と考えるだけで苦しい。
轟くんもいつかは好きな人と付き合って…結婚するのかな…?と思っていたら
轟くんから離れよう。という気持ちになった。

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