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ゆるりふわり

第1章 鳥来月



「先生!先生ちょっと待って!」
私がこう言っても待ってくれるような先生ではない。
「遅えよ 先生はやく家帰りてぇからはやくしろ」



とかなんとか言ってるうちに校門を抜け
学校から私の住む家までの中腹まで帰ってきた。

「やっと追いついた…」
「おつかれおつかれー
もう『銀ちゃん』でいいぜー公子」
「そっか もう学校の外だもんね
はやかったなぁ1日…」
「中々頑張ってたじゃんよ
Z組どうだ やっていけそうか?」
「うん すごく楽しくなりそう!」
「そっかそっか そりゃよかった」
そう言って少し笑う銀ちゃん。

「晩飯なんか食いたいもんあるか?」
「なんでもいいよ 質素なごはんなら」
「よし 宇治銀時丼決定だな」
「それはいや」
「知らねぇのか?小豆食うと頭がよくなって…」
「糖分の摂りすぎで頭ゆるくなるんでしょ?銀ちゃんみたいに」
「そんなこと言ってっと お前には銀時丼の米しかやらねーぞ」
「寧ろお米だけ希望だよ 消去法で」
「金かかんねぇ奴だなお前は」
そんな言葉を交わしながら
私と銀ちゃんは夕暮れの帰路を歩いた。



「銀さんご帰宅ーっと
公子 電気点けるのとカーテン閉めろー」
「帰って早々横暴ですね…
ね はやくごはんの支度しちゃおうよ」
「はいはいっと」

色んな意味で学校の誰にも言えない
私と銀ちゃんが同じ家で暮らしていること…


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