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ゆるりふわり

第2章 五色月



「はい ちゅうもーく」

その一声で どんなにクラスがざわついていても静かになる。



「5月に入ったってことで『やった!GWだ!』とか浮かれてるかもしれねーが
GW明けから3日間 林間学校がある」

話の途中でグラさんが割って入る。

「先生!山より海がいいです!」
「林間っつってんだろ 話聞けバ神楽」
「先生 僕水着持ってないんですけど」
「お前はちょっと黙っとけバカヅラ」
「ヅラじゃない桂だ!」
「先生 ブーメランタイプの水着でもいいですか?
なんか姉上がそれしか買ってくれなくて…」
「んなことどうでもいいわ!山だって言ってんだろうが!」

先生が軽くキレたところで 妙ちゃんがのんびりと言った。

「山だったらキャンプファイヤーとかあるんですか?先生」
「あーやるだろうな 山だし」
「マシュマロ炙ったりするアルか きゃっほおお!」
「そうね神楽ちゃん このゴリラも炙れるかしら」

そう言う妙ちゃんが握る綱の先には
今日もぼこぼこにされた近藤くん。

「おーおー今日も派手だな 今日は何されたんだ?志村姉」
「早朝から私の席のイスに頬ずりしてたんですよ
本当は火炙りじゃ足りないと思うんですけど…」
「いやいや 火炙りはちょっとやりすぎ…」

顔をひきつらせる銀八先生。
このままだと話が進みそうもない。

「先生 しおりとかは配られないんですか?」
「おーいい質問だ公野 こいついねぇと3Z終わるな
しおりな 今日持ってきたから新八配れ」
「あ はい」



配られたしおりを見ていると
そーちゃんが話しかけてきた。

「ハム子 明日の土曜暇ですかィ?」
「え?うん空いてるけど」
「服買いに行きたいんで つきあってほしいんでさァ」
「いいね!どこで待ち合わせよっか」
「この間できたモールの入り口とかどうですかィ」
「わかった!」

休みの日に友だちと出かけるなんて
こっちに越してきてたら一度もなかったなぁ…
たのしみ!


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