第11章 自由への意思
リヴァイside
作戦時、俺の班は右翼後方にいた。
エルド「前方の班より、北東側に赤の煙弾を発見。」
リヴァイ「ペトラ、煙弾を打て。全員、陣形を保ったまま、中央へ左折する!」
前方は確か、ハンジの班か...。やつらもおそらく、そうしているはずだ。それに、ハンジの班ならたとえ交戦を余儀なくされても何とかなるだろう...。
それからしばらく、中央寄りに前進をした。
ペトラ「あれは...ハンジ分隊長‼︎」
ハンジ「もう後方が追いついたのか...。随分と長い間戦っていたようだね..。初めは2体だったんだが、その後次々と巨人が現れてね..手こずったが全員無事だよ。」
リヴァイ「そうか...アーベルやリンはどうした?」
ハンジ「リンは立体起動を持っていないからね...。アーベルに指揮を任せて中央寄りに先に前進させたんだ。」
そのときだった、
オルオ「北西に黒い煙弾確認!!き、奇行種が現れたようです...!!」
ハンジ「あの..方向は...リンたちが向かったはずの場所だ...!!」
考えるより先に体が動いていた。
俺は、陣形のことも班のことも考えずひたすら馬を走らせた。
リン...。お前にはまだ聞いていないことがある...。あの寂しげな目をする理由も..。自由を求める理由も..。
俺が煙弾の場所に着いたとき、リンが巨人の腕に捕まったところだった。
リヴァイ「うおぉぉぉりゃあぁぁ‼︎」
俺は我を失う勢いでその巨人のうなじを切り裂いた。