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【進撃の巨人】月明かりのあなた【リヴァイ落ち】

第11章 自由への意思


ミカエルside

その瞬間だった。
アーベル「何をやっている...!!早く煙弾を..!!あぐあぁぁぁ...!!」
アーベルさんが四足歩行の奇行種に飛びつかれ口に咥えられた。
「アーベルさん...‼︎ うわっ...!?」
巨人が飛びついた瞬間に弾かれた馬がミカエルへと飛んで来て、馬から落ちてしまった。

こうしている間にもアーベルさんが食われようとしている。
「私には...何にもできないの...?」
後ろにいた残りの2人の兵士が一斉に斬りかかった。
しかし、巨人は両手を使って2人を掴み、私めがけて投げ飛ばした。
「あぁぁぁぁ...。うぅ...なんでっ...」
ミカエルの横に2人の兵士の死体が転がった。

怖い...。怖い...。怖い...。怖い...。
あぁ...私はこんなにも無力で弱かったのか...。
覚悟とか、選んだとか言っておきながら、結局何もできないんじゃないか...。

(いいか、モエカ。てめえは、自由に生きたいと言ったな?だったら、誰を利用しても何を犠牲にしても絶対それを叶える意思を持て。)

血で染まった闇の中でなぜかリヴァイさんの言葉を思い出した。私に何ができる?何を犠牲にできる?命か?恐怖心か?それでも足りないように思えた。だけど、

「あなたに会うまでは、死んだって生きてやる...!!」

隣に転がった兵士の死体から煙弾を取った。
「....借ります..!!」
奇行種が接近したときに打つと教えられた黒の煙弾を巨人に向かって打った。
そして、馬に乗りなおして四足歩行の奇行種の腕の中を通り抜けた。煙弾を食らった巨人は、アーベルさんを食べることをやめ私を追いかけてきた。

「中央へ向かったらこのままこの巨人がついてきてまた犠牲が出る。だからといって、東側ではハンジさん達が戦っている。前に進むしかない!!!」

ミカエルは必死に駆け抜けた。だが、先ほどの落馬で怯んだのか馬の進みが遅くなった。

「頼むから...頼むから...止まらないでっ...!!」

馬の足がもつれてぐらついた瞬間、ミカエルは巨人の腕に捕まってしまった。

「もう...ダメ..なの?」
これが死ぬということかと、理解しようとしたその瞬間だった。

リヴァイ「うおぉぉぉりゃあ...!!」

意識を手放す直前にリヴァイさんの憤った目が見えた気がした。
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