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【進撃の巨人】月明かりのあなた【リヴァイ落ち】

第10章 はじめまして


ミカエルside

調査兵団専属医療部隊に配属されて慌ただしく日々が過ぎていった。
調査兵団の本部への移動をはじめ、必要な物資の搬入、規則や何をいつ行うのかなど、全てを一から決める必要があった。

私達の部隊の隊長には、イリス・レイという女性がついた。

イリス隊長は、医務官からの引き抜きではなく、憲兵の死体処理班からの引き抜きであった。

死体処理班は、主に、憲兵などが極秘に殺す必要のあった人たちや罪を犯し死刑となったものたちの死体の処理を行う特殊な役職である。

また、地下街や内地で伝染病が起きた場合は中央にまで広がらないように医療や処分の処置を行うのも仕事である。


今まで多くの死体を見てきたからであろうか、彼女の目は生きた輝きを失い、彼女の髪もまた何かしらのショックからか色を失い白髪であった。

しかし、彼女の優秀さは群を抜いていた。的確な現場指揮や高度な医療技術、人を動かす説得力のある言葉、凛とした立ち振る舞いにミカエルはいつの間にか憧れを抱いていた。

医療部隊以外のことでは、一切人と関わろうとしない冷たさもミカエルにはなぜか、彼女の本来の暖かい人間味を感じさせるものに見えるのだった。

「私もイリス隊長のようになりたい...!!」
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