第4章 エルヴィン・スミス
ミカエルside
「ん...」
光が眩しくて目を覚ました。どうやら、私は本を読みながら寝てしまっていたらしい。
光が不自然に揺れた。
「だ、だれかいるの!?」
すると、本棚の陰から金髪の背の高い男の人が現れた。
エルヴィン「すまない。驚かすつもりはなかったんだが。」
男の人は申し訳なさそうに、しゃがんで私の顔を見て謝った。
私に対して、こんな態度をとる人間は久しぶりだった。
これが、私とエルヴィンとの出会いだった。
それから、私は図書館に来ては夕方頃やってくるエルヴィンさんと話をするようになった。
私たちは、決して自分の家やここに来る理由、過去を話すことはなかったけれど、そのかわりアルミンのおじいさんが持っていた本の話や、巨人の話をした。
「ねえ、エルヴィンさん。エルヴィンさんはどうして私と話をしてくれるの?」