第3章 過去
エレンとミカサは私の手を引っ張って走った。
「母さんが...父さんが...どうして...」
エレン「あいつら、姉さんをみてた。きっと姉さんを捕まえに来たんだ」
ミカサ「2人はきっと大丈夫。それより逃げなきゃ。」
頼もしい小さい背中に、申し訳なさと勇気が湧いた。
私たちは、アルミンの家まで必死に走った。
アルミン「みんな...⁉︎こんな時間にどうしたの!?」
賢いアルミンはすぐに状況を理解した。
そして、
アルミン「僕に作戦がある。僕が外でその男たちにちがう逃げ道を教える。簡単な手だけど、顔を見られていないからきっと上手くいくはずだよ。その間に、エレンとミカサはハンネスさんのところまでミカエル姉さんを連れていくんだ。」
「でも...それじゃアルミンが一番危険でっ...」
アルミン「昔、まだ字が読めなかった頃、おじいさんがくれた本を僕らに読んでくれたよね。その時から僕は決めていたんだ。いつかこの本に書いてある海をみんなで見に行きたいって。壁の外の世界には、僕らが知らない自由がきっと広がってるって。だから、それを思うと僕は、いくらでも勇気が湧いてくるんだ。」
「アルミン...」
アルミン「さぁ、行って!!必ずまた合流するんだ!!」
「うん...。絶対、みんなで海を見に行こう...!!」