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【名探偵コナン】 ある意味、それは。現実逃避。

第7章 ジン







安「2つ。もっと自分を大切にしてください。」


2つ目の言葉は予想外だった。

このタイミングで私を気遣ってくれるとは思わなかったから。


安「貴方は今ストーカーの件で、自分が思っているよりも深く傷付いています。

不安定な状態にあることを自覚してください。」


何故こんなことを言われるのか。
どう反応したらいいか分からなくて。


強くなりたいのに

弱さを自覚しろと言われている。


(強いあなたに近付きたいのに…)


何も言わない私の頬に、零の手が触れた。



安「…3つ。貴方を…愛しています。」



『…え、』



3つ目の言葉はもっと予想外で。


真っ直ぐに見つめたまま言われた言葉を、頭の中で繰り返す。


まだ情報を引き出せると判断されたのか。
そんな風に考えてしまう自分に嫌気がさした。

頬に添えられた手に、僅かに力を込められて。



安「咲は信じてくれていないようですが。

…愛してる。日を追うごとに。」



そう言って、唇を重ねられた。


優しく触れるだけのキス。


ゆっくりと離れていく零の顔を
どこか他人事のように見つめる。



安「…だから。貴方が沖矢昴とキスしているのを見て、内心穏やかではなかった。」


『え、!?み、見てたんですか!?』


安「あの男は見せつけていたようですが?」



うそ。


お仕置きって、まさか…!



見られていたことが分かって青くなる。


(沖矢さんのばか…!!)


涼しく笑うその顔が脳裏に浮かんだ。


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