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【名探偵コナン】 ある意味、それは。現実逃避。

第3章 ポアロ





怪我をした次の日、私はポアロに来ていた。
所謂「現場検証」というやつだ。


大げさに痛々しく包帯の巻かれた左腕を、安室さんが心配してくれる。
病院では、傷はそこまで深く無く、跡は残らないと言われていた。



ありのままを警察に説明していく。

昨日の事件は自分で思っているよりもずっとショックな出来事だったようで、朝からものすごく気が重い。


安「大丈夫ですか?」


全て終えた頃には、もうHPゼロ。

正直…そう、正直なところお腹も空いたし限界だった。


『大丈夫じゃないです…』


腕は痛いし、お腹は空いたし、疲れた…


(そういえば沖矢さんが、いつでもご飯作ってくれるって言ってた…)

図々しいことを考えて、沖矢さんに連絡してみようかとスマホを見つめる。


だけど通話ボタンを押す前に安室さんからお昼に誘われ、私は「是非!」と返事をするのだった。
















『あ、の、?本当にいいんですか…?』


私はいま、なんと安室さんの家に来ていた。


そう。

安室さんの家の中にいるのだ。



安「もちろんです。咲さんの好きなものを作りますよ?」


ニコニコと笑う安室さん。


(え?そんな簡単に家教えていいの?)


黒の組織どうした!
という考えが浮かぶけど、それは絶対に言ってはダメ。


まぁ、「ここは教えていい家」とかがあるんだよね。きっと。

考えても分からないし、
私は深く考えるのを止めた。



『そうですね…じゃあお言葉に甘えて、オムライスとかどうでしょう?』


安「いいですね!了解です。」


なんだか楽しそうな安室さんに私も笑顔になる。

そして彼は、あっという間にプロ顔負けのオムライスを作ってくれた。

言わずもがな、サラダとスープ付き。



『美味しすぎます〜!!』


満面の笑みでオムライスを平らげる私を、安室さんが可笑しそうに見る。


安「そんなに美味しいですか?」

『美味しいですよ!』


卵のトロトロ感とか。
チキンライスの味付けとか。

とにかく全部美味しい。


(しかも、安室さんの手料理!)


私は終始、このオムライスがいかに美味しいかを力説しながら食事を終えた。





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