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【名探偵コナン】 ある意味、それは。現実逃避。

第3章 ポアロ








梓「お待たせしました!」


10分ほど経った頃。
梓さんがニコニコと大きなプレートを持ってきて、それはどーん!とテーブルに置かれた。


『わ、すごい!』


プレートの上には、
ハムサンド、ナポリタン、サラダ、ビーフシチュー、そして赤いゼリーが乗っている。

そのどれもがちょうど食べられそうなサイズで、私は目を輝かせた。


梓「特別です!ナイショですよ!」


『いいんですか?!ありがとうございます!』


人差し指を口元に置き、ナイショ、とする彼女が可愛すぎて。
メニューに載っていないスペシャルプレートを、私はありがたくいただいた。




そして、食事をしている間梓さんとは少し話す時間があって、すっかり仲良くなった。


梓「2週間もお水が出ないなんて!」


家の状況を話すと、毎日食べに来てくれと言われる。


(天使なの…!)



料理はどれも本当に美味しいし。
女の子は可愛いし!(おじさんか)


『お言葉に甘えようかな…』


本当にいいかな?と思いながら言ってみると、すごく喜んでくれた。











そうこうしているうちに、お昼が近付く。
そろそろ帰ろうかな、と思ったとき。

(…ん?)


気付いたら私の他に1人しかいないお客さん。
その人がチラチラと梓さんを見ている。



(梓さん可愛いもんね…)



だけどなんだか、…そう、
言ってしまえば「きもちわるい」感じがする。



(ストーカーとかじゃないよね…?)


心配になるけど梓さんは全く気付いていなくて。
私が帰ってしまったら2人きりになるのかと思うと、なんだか気になって帰るに帰れない。


その時、梓さんが一旦奥に引っ込んだ。
それを合図に男の人が席を立つ。

レジの近くに向かうその手には…


(カッ、ター…?)


うそでしょ。
どういうことなの?


驚きすぎて目が離せない。

どうしようかと焦る頭の中では
え?上はあの有名な探偵事務所なのに?とか
え?ここには普段公安の警察官がいるのに?いや、知らないのか。とか

どうでもいいことが浮かんでは消える。



男はそんな私の視線に気付き、ゆっくりとこちらへ向かってきた。






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