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~the over ~文豪ストレイドッグス

第3章 お礼


今は深夜2時
月明かりは美しく横浜の町を照らしていた

「はぁ~ッ」
中也は疲れを無意識にため息として出していた

クスクスッ こんな深夜に女の笑い声 中也は少し警戒する
でもすぐにその笑い声が可愛らしく自分の耳に聞こえた理由が判明する
「お疲れ様 中也」
「なんでてめぇがこんな時間にここに居るんだ?」
「中也の部下に聞いたら日が変わる前には帰って来るって言ってたんだけど大変だったみたいだね」
「もしかしてずっと俺を待ってたってのか?」
中也は驚きを隠せない
「まぁ待つのは嫌いじゃないし 今日は月が綺麗だったから あっという間だったの」
嬉しそうに言う一花
「でも、、、なんか待たせたみたいで悪いな」
「なんで中也が謝るの?勝手に待ってたのは私なのに」クスクスッ
一花は穏やかに笑う
思わずそれに見惚れてしまう中也
「どうしたの中也?」
不思議そうに中也の瞳を覗きこむ一花
ツッ、、、中也は思わず頬が赤く染まる 幸い暗く一花は全く気づいていないようで、、、
さらに一花は中也の瞳をじっと見つめ
「中也の瞳ってとっても綺麗ね 宝石みたい」
歯が浮くようなセリフをさらっと言ってのける一花
~俺は今こいつに堕とされようとしてんのか?でも俺なんか堕として何の意味がある?第一お前のほうが綺麗な瞳してんだろ~
中也は心の中でよくわからない葛藤を繰り広げる
一花の漆黒の瞳が軽く閉じられ
「あ!本題を忘れてた!これ 本当にありがとう」
一花は心から感謝の気持ちを伝え中也に手渡す
その手には中也のコートが
「嬉しかったの だからこれはそのお礼」
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