第1章 出逢い
「急に呼び出してすまないねぇ」
森は口元で腕を組み言った
「どうせこの蛞蝓暇ですから」
「俺は蛞蝓じゃねーッ 一番暇してんのはてめぇだ太宰」
「本当にふたりは仲良しだねぇ」
コンコンッ ノックの音が響く
「どうぞ」
森が目を細めながら言う
「失礼しますッ」
カツッ ヒールの音を鳴らしながら一花はモデルのような足取りで森に近づいて行く
「おや 眠り姫様のお目覚めだね」
太宰は嬉しそうに呟く
「治っ ベッドありがとうよく眠れた」
一花は治にお礼を言い、横の中也を見やる
~青い瞳かぁ綺麗~
「初めまして」ニコッ
中也に向かってお辞儀をする
笑顔を向けられた中也は一瞬固まり 慌てて帽子を手に持ち、お辞儀を返した
~天使って思ったのは間違いじゃねぇみたいだ~
顔色が朱色に染まる中也
「首領ありがとうございます 疲れも取れました」
「それは良かった 顔色もよくなったね さて、一花君も揃ったところで本題に入ろうか」
首領は3人を見やる