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人生は常に事件に満ちている【コナン】

第6章 予期せぬ再会 【安室】


日曜日。今日は特に会合も無く、十華は一人でファミレスに来ていた。ここを会合場所にるす頻度がそこそこあるわけだが、なんとなくこの料理が気に入ったのだった。ファミレスではあるが。昼食が終わって食後のコーヒーを楽しんでいると、急にレジ付近が騒がしくなってきた。そして聞こえたのは、「人が死んだ」「誰も店から出すな」という聞き覚えのある声。まさかそんな、と彼を向けると、そこには知った顔がいた。
「キャメル?」
「青黛さん?何故ここに」
「それはこっちの台詞…ていうかもしかして今の」
「私です…」
キャメルは十華と同じFBI捜査官だ。どうやらトイレに行って、人が死んでいるのを発見…もとい、人が死ぬところに遭遇したらしい。個室のトイレで死んだ男が、自殺をほのめかすようなことを言っていたと。
「…とにかく、今は警察待ちね」
「はい…」
店員に事情を説明し、十華もキャメル同様、現場付近で警察を待つことにした。








しばらくすると警察が到着した。そして目暮警部は、十華達を目にすると複雑そうな顔をした。
「またあなた方ですか…」
「どうも。偶然居合わせただけなんですけどね。あ、第一発見者は彼です」
キャメルを示すと、小さく息をつかれる。キャメルは一度容疑者候補になったことがあるから、当然と言えば当然の反応なのかもしれない。状況説明のために目暮警部や高木刑事と男子トイレに向かう。死体を確認し、鑑識が遺体の口とズボンのポケットに、飴が入っているのを発見した。飴から青酸系の毒物が検出され、死因がこれであることが判明した。
「自殺…でしょうか」
「でも自殺なら、何個も飴を用意する?」
「念の為、かもしれませんな…」
うーん、と唸り声を上げる。とにかくもう少し調べてみない事にはわからない。そんな時、目暮警部がトイレの外に呼ばれ、高木刑事もついて行った。
「私もひとまず外に出ます」
「私はもうちょっと見させてもらうわ」
「わかりました」
キャメルがトイレから出るのを見送り、十華は鑑識の様子を眺めた。少しすると一段落ついたのか鑑識が引き上げて行く。入れ替わるように目暮警部達がトイレに戻って来た。新たな人物達を連れて。
「あら、毛利探偵にコナンくん、と服部くんまで」
「十華さん!!」
「え?」
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