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〘上杉謙信R18〙色褪せぬ愛を紡ごう

第14章 ✼黒種草✼



「はい、あげる!」


もう一人の男の子が差し出してきたのは、ここにある花で作ってくれた色とりどりの花束。


「ありがとう……」


「ねえ、どの色が好き?」


「私は……これかな」


どれも素敵だけど、目に留まったのは黄色の花。


「これね、全部同じ花なんだよ。黄色は”ありのまま”」


「ありのまま?」


「そう。で、紫が元気、桃色は希望!あとは……えっと、何だったかな」


「よく知ってるね」


「うん!母様が教えてくれたの!ヒナギクってお花なんだって」


戦国時代は本当に花が沢山あるんだな。
こんなことなら、ちゃんと花言葉とか勉強してればよかった。


「あ、そろそろ行かなきゃ!」


「またね」


「うん!あ、あのね。黄色のヒナギク、とっても似合ってる!みんなありのままの——が大好きだからそんなに頑張らなくていいんだよ」


「え……」


「僕もそんな——が好き!!心配しなくてもいいんだよ」


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